訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「――なんか言ったか?」
私の言葉は、湊叶さんには聞えなかったみたい。
良かったような、少し寂しいような……ちょっと複雑。
「別に、何でも。それより、フェリーの時間大丈夫なんですか?」
「そうだな……そろそろ行くか。瀬戸、ちゃんと大人しく寝てろよ」
腕時計で時間を確認しつつ、私の頭に大きな手を乗せてポンポン。
嬉しいはずなのに、やっぱり子供扱いしてるんじゃないかって
心の隅で思ってしまう。
「は~い。そういう湊叶さんこそ、私に会えないからって夜な夜な泣かないでくださいよ」
「ばか言え。大の大人が泣くかよ」
嘘つき。絢さんの事で泣いてたくせに……。
今はもう、大丈夫なのかな?
ちゃんと眠れてるのか、心配だなぁ。