訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

自転車はさすがに無理だから、島の観光バスに乗ってCaféへ向かう。

ただし、バス停からCaféまでが一苦労。

自転車なら坂道を下れば直ぐなのに、バス停からだと歩いて5分の距離。

だけど今の私には、松葉づえをつきながら休み休み歩くせいで

倍の時間がかかってしまった。



「あ、つばさちゃん。いらっしゃい、久しぶりだね」



お店について、一番に気が付いてくれたのは蒼汰さん。

相変わらず元気で、爽やかな笑顔を振りまいている。

お昼を過ぎて、大分お客さんも落ち着いてきたのか

蒼汰さんは私のところに来てくれて、少しの間立ち話。



「蒼汰さん、相変わらず元気ですね」

「俺は、元気だけが取り柄だからね。それより、歩いて大丈夫なの?」



視線が足元に落ちて、心配そうに前屈みに聞いてきた。



「あ、はい。リハビリもかねて、少しは歩いた方がいいんです」



それに会いたい人がいるし……。

湊叶さん、何処かな?


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