訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

顔を上げた瞬間、胸ぐらを掴まれ左頬に衝撃が走る。

それが殴られたものだと分かるのに、数秒かかってしまった。



「俺言ったよな?中途半端に優しさは傷付けるだけだって。なんで、好きって言ってやらないんだよ?」



驚いて蒼汰を見れば、いつもの飄々とした雰囲気は無く

目がつり上がり真剣に怒ってる顔がそこにあった。



「アイツには夢があるんだ。邪魔したくないんだよ」



蒼汰は知っているだろう?

俺がどんな気持ちで、アイツを見てきたのか。



「湊叶。お前が美容師してた時、一度でも絢さんのこと邪魔だと思ったことあるか?」



俺の両肩を掴み、真正面から俺の目をジッと見据える。

こんな蒼汰は、初めて見るかもしれない。



「あるわけ無いだろ?俺は絢がいたから頑張れたんだ」


< 251 / 303 >

この作品をシェア

pagetop