訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
夕陽が照らす、砂浜。
そこに唯一あるベンチ代わりの流木。
彼女は、そこに座っていた。
泣いてるわけでもなく、ただ静かに海を見ている。
見つけた――。
「隣、座っていいか?」
「ッ……どうして、ココに」
驚いたように、目を大きく開いて俺を見つめる。
ここまで、今までにないくらい全速力だったから息も切れ切れ。
ちょっとは声を掛けるときに整えたけど、心臓バクバクいってる。
いや、それが原因とは限らないけれど――。
「つ……瀬戸。さっきは、ゴメン」
座る前に、彼女の傍まで行って深く頭を下げる。
やっぱり先に謝るのが筋だと思うから。
あんな顔させるつもりじゃなかった。
コイツには、いつも笑って欲しいのに。
一番そう思っていた俺が、泣かせてしまった。