訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「あ。わ、私こそ困らせてしまってスミマセンでした」
そういうと流木の隅に移動して、俺の座るスペースを作ってくれた。
気まずい空気が流れる中、おずおずと彼女の隣に座って
何ら話そうか思案する。
暫く無言の時間が過ぎて行って、二人の間に波の音だけが響いていた。
「俺さ……瀬戸の事、嫌いって訳じゃないんだ」
「分かってます。妹みたいに思ってくれてるって事ですよね。それなのに――」
堰を切ったように、俺の言葉を遮って話し始める瀬戸。
俺の気持ちをちゃんと聞いて欲しくて、彼女の両肩を掴んで俺の方を向かせた。
「違う、聞けって……あ、聞いて欲しいんだ。最後まで」
「はい」
ゆらゆら揺れる彼女の茶色の瞳。
何を言われるのか、不安でいっぱいといったところだろうか。
「……最初はさ、俺の目を興味本位で見たいだけなんだって思ってたんだ」