訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「いや、謝ることじゃなくて……その、あー。お前の元気すぎるくらい元気なところ、目が離せないんだよ」
瀬戸が、この店で働き出した頃を思い出しながら
自分の気持ちを言葉にしていく。
「え?」
「いつも明るくて、笑顔で。だけど、自分の弱さ周りに感じさせないように必死に隠して……ちょっとは周りに頼ればいいのにって、気になるんだよ」
膝のこと、誰にも言わずに自分に大丈夫だって言い聞かせて
ホントは不安でたまらない筈なのに――。
嵐の夜だって、カミナリが苦手なのに必死に隠してた。
「お前のその不器用さを感じて、前を向いて歩こうとする強さに憧れて、他人を思いやる優しさに触れて……いつの間にか、好きになってた」
自分でも気が付かないうちに、恋に落ちていた。
隣で静かに聞いていた瀬戸。
だんだんと彼女の目が大きく見開かれ、そこに涙が溜まっていくのが見える。