訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「悪い……今は、ココで勘弁な。口切ってるから」
そういって切ない溜息を吐きながら、抱きしめる。
少し残念な気もするけれど、湊叶さんらしい気遣いに笑って見せた。
温かい……湊叶さんの体温が心地いい。
このまま、ずっと一緒にいたい。
そんなことを言ったら、怒られるかな?
「あ……今日は七夕、なんだな」
空を見上げて、湊叶さんが呟く。
私も、抱き付いたまま顔だけを上にあげて空を見上げた。
「凄い……こんなに綺麗な星空、初めて」
夕陽が海に沈み、ほんの少しだけ茜色が残る空に
いくつもの星が瞬いている。
まるで私たちを祝福しているみたい。
「さぁ、船の最終便が出ちまうな。急ごう」