訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
体を離して、歩き出す湊叶さん。
え……そんな。折角、思いが叶ったのに――。
七夕の日だし、もっと一緒にいたい。
「つばさ?」
彼の服を後ろから引っ張った形となり、驚いた彼が後ろに振り向いた。
「あ、の……泊まっちゃ、ダメですか?」
恥ずかしさのあまり、俯いたままダメもとで聞いてみる。
一瞬、彼が息を飲むのを感じ視線だけを上に上げると
クシャクシャと、自分の前髪を掻き乱す姿が目に入った。
「……お前ね、俺も男だよ?好きな女目の前にして、何もしない保証ないよ」
呆れたように溜息を吐くけれど、湊叶さんの目はとても優しかった。