訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

「そうだ、つばさちゃん。もし行くなら、親父が船出してくれるって言ってたから湊叶と二人で行ってきなよ」

「ホントですか?」



船上からの花火なんて見たことないから、是非行ってみたい。

湊叶さん、一緒に行ってくれるかな?



「行くか?」

「はいっ」



嬉しくて、思わず抱き付いてしまう。

だって初めての彼氏との、船上デート。嬉しくないわけが無い。



「ッ――」

「あ~らら、見てらんない。お邪魔虫は、退散いたしま~す」



少し呆れた、それでいて嬉しそうな声が聞えたかと思うと

その場から蒼汰さんが、後頭部を掻きながら去っていく。

顔を上げると、真っ赤にした顔を隠すように右手で覆っている

湊叶さんの姿が見えた。



「ッ、見るな」



そう一喝されて、私の顔を自分の胸に押し付ける。

残念……もっと、湊叶さんの顔見ていたかったのに。

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