訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
私と湊叶さんの背中をポンと押して、店の外に出るように促される。
蒼汰さんに何か言い返そうとしていたけれど
そんな彼の手を握り、「行こう」と言って微笑んだ。
「そうだな」
彼は、手を握り返し一緒に歩き出した。
夏祭りの会場は、都会に比べれば小さいかもしれないけれど
それなりに人もたくさん集まって、どこにこんなに沢山人がいたんだって
思うくらい、歩くのも苦労するくらい集まっていた。
私たちも花火が上がる時間になるまでは、屋台や出店を回ったりした。
そして、時間になったら広海さんの船に乗せてもらって海の上へ。
波に揺られながら、待つこと数十分。
その間、湊叶さんは船から落ちないように私の後ろに座って
私を抱きしめるように、ずっと腕を回してくれていた。