訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
フェリーを降りて、路線バスに乗り込む。
陽を浴びてキラキラ光る海面。
その上を走る、古い漁船。
ラフな格好で世間話をしている、地元の人たち。
そして、芸術作品を見るためバスに乗り込む観光客の人。
見慣れた景色――あの頃と変わってない。
三年経った今も、毎年世界中の芸術家たちが力を合わせ
様々な作品を展示しているらしい。
だから、毎年違った作品が見れて飽きることな無く
沢山の人達が、この島を訪れているって湊叶さんが行っていた。
バスは順調に進み、この先のバス停を降りれば湊叶さんの店まであと少し。
数人の観光客と一緒にバスを降りる。
すると、山から吹き下ろされた爽やかな風に髪をさらわれた。
あの頃は、肩に着くかつかないかくらいだったのに
今では肩甲骨くらいまでに伸び、髪には緩やかなパーマをかけている。
長い髪を片手で押さえ、キャリーバッグを引く。