訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

一回りも違う、しかも女子高生。

どう接したらいいのか分からない。

バイト引き受けたの、失敗したかな。


でも、あの子の両親。

すっごい真剣な目で「あの子の望むことをさせてやりたい」って

額を畳に擦りつけて頼むもんだから、つい――。


もちろん、足の怪我の事は聞いていた。

無理をさせれば、痛みが再発するかもしれないと。

まぁ、ここなら営業時間も短いし俺たちが気を付けていれば

無理をさせることも無いだろう、と思って引き受けた。


だけど、最近の彼女を見ていると

足の怪我なんか感じさせないくらい明るいし、動きも俊敏だ。

少し目を離せば、ビール瓶の空瓶が入ったケースを片づけようとしたり

営業終了後の水分を多く含んだ生ごみの入った、75ℓのゴミ袋を運ぼうとしたりする。


自分で何でもしようとすることは、とても良いことだけど

甘えることを知らないと言うか、もう少し人を頼ってもいいんじゃないかと

思うところがある。

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