訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「俺、途中まで探しに行ってこようかな」
俺の様子を気にしつつ外を眺めながら、ワザとらしく言う。
「……もうすぐしたら、来るだろう。休みの連絡も無いし」
絶対、心配してる素振りなんて見せない。
蒼汰に弱みを見せたら、後で何時間でも弄られるからな。
「あ、つばさちゃんだ」
店の玄関口から、蒼汰の声が聞える。
やっと来たか。
15分も遅刻してる……ここは、店長としてビシッと言ってやらないと。
そんなことを思う反面、どこかでホッとしている自分がいた。
「おはよーございまぁす」
いつもと変わらない、呑気な瀬戸の声。
全く遅刻しておいて、その挨拶は無いだろう。
文句の一つも言ってやろうと、開店準備をしていた手を止め
流しで汚れを洗い落とす。