訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
「おはよう、つばさちゃん……と、誰?」
ん?……誰かと一緒なのか。
「フェリー乗り場であったんです」
「私……」
一瞬、自分の耳を疑った。
どこかで聞いた声。
そして、忘れてはいけない声にソレが似ていたから。
タオルで手を拭き、ホールと厨房を繋ぐ暖簾に手をかける。
「瀬戸、遅刻だぞ。今、何時だと思ってるんだ?」
「あ、ミナ――」
「湊叶」
ホールに出た瞬間、瀬戸の声を遮って俺の名前を呼んだ女。
彼女の姿をみて、一瞬思考回路が止まる。
どうして――。
二度と会うはずの無い、彼女がどうしてココに居るんだ?