訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
第二章
恋のシグナル
*-*-*
なんで絢がここに居るんだ?
訳が分からない。だって彼女は今――。
「湊叶、探したよ?」
あの頃と変わらない、優しくて可愛げな笑顔を浮かべる絢。
けれど少し痩せたな。
元々細かった彼女の腕が、更に細くなった気がする。
きっと、俺の所為――。
あの時俺がもう少し考えて行動していれば……。
何度悔やんでも悔やみきれない。
俺の軽率な行動で、絢を苦しめたんだから。
「絢?もう身体は、大丈夫なの?」
「ねぇ、湊叶。何か作ってよ。私、お腹空いちゃった」
抱き付いていた腕を解き店内を見渡すように、体の向きを変え俺から距離を取る。
そして問いを避けるように、話題を変えようとした。