訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
私を蝕んでいく。
そんな中、小さく溜息が聞えた。
あ……呆れられたかもしれない。
暗いところが平気なら、なんで掴むんだって話だよね。
「……瀬戸、スマホある?」
震えそうになる手を離そうとした瞬間、そう声が降ってきた。
「ッ……あ、はい」
なんで、スマホ?
不思議に思いながらも、カバンの中にしまってあったスマホを取り出す。
電源ボタンを押すと明かりがつき、仄かに周りを照らし始める。
そして、思ったより近くにいた湊叶さんの顔も青白く照らし出した。
「ん、サンキュ」
わっ……危なかった。声出すところだった。
だって、暗闇からヌーッて青白い顔が出てきたら誰だって驚くでしょう。
お化けかと思ったなんて、死んでも湊叶さには言えない。