訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】
なのに何故だか、湊叶さんに話せば少しは楽になるかもしれない
という理由の付かない期待が、生まれていた。
もしかしたら蒼汰さんから聞いた話や、湊叶さん本人から聞いたことで
彼本人も、私同様に闇を持っていると感じたからかもしれない。
私よりも、もっと深い闇を――。
「私は……」
思わず、窓を打ち付ける雨に視線を走らせた。
外は真っ暗。雨の音だけが、この世界を支配しているように
周りには、その音意外聞こえない。
「私の膝のことはお父さんから、聞いてますよね?」
「あぁ……中学の時、陸上競技中に倒れてから過度の運動は出来ないって」
そう。それが決定打。
でも、始まりじゃない。
体はもっと前から、サインを出していた。
それを私は見て見ぬ振りをしていた――。