紅一点の最強美少女!!!




『あの……?』



『あ、俺のこと知らねえか。

俺は、三日月海里。お前は中宮杏…だろ?』



私の名前を知っていることに驚いて海里を見ると、人畜無害そうな笑みを浮かべた海里が私の手からいちごオレを奪い取る。



『ちょ! 私のいちごオレ‼︎』



『お前はこっちだろ』



いちごオレを奪い返そうと伸ばした手を掴み、アップルティーを握らせた海里。



……私の名前を知ってる事も、さっきの独り言が聞こえるくらい近くにいたのに気づかなかった事も踏まえると。




『海里は……何者なの?』


絶対族の…それも、上の地位にいる人間。





『やっぱ、麗華のオヒメサマは勘がいいんだな』



私の質問を聞いて口角をニヤリと上げた海里は、さっきの笑みが見せる人格とは全く違う表情を浮かべていた。




『俺は、八咫烏…て言ったら分かるか?』



八咫烏……




頭の中で何度もその単語をリピートするも、残念ながら引っかかることが見つからない。




『八咫……烏…?』



『やっぱ知らねえか。

雷火って名前の暴走族なんだよ、俺。
八咫烏は通り名…的なやつ』



雷火…雷火って、麗華と敵対してるっていう生徒会の人たちだよね⁉︎







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