紅一点の最強美少女!!!
慌てて雷火の人らしき海里から距離を取ると、そんな私を見て海里が面白そうに口角をあげる。
『そんな警戒するなよ。
俺達的には、麗華にどうこうする気はねえし』
周りが勝手に噂を流してなんとなく敵対してるんだよな…と言って笑った海里は、何を思ったのかいきなり私に近づいてきて。
『少しくらいなら…良いよな?』
そう言って私の手を強く引いたかと思ったと同時に、後頭部にまで手を回され引き寄せられた反動で……。
気づくと、目の前に海里のドアップが映っていた。
チュッ…とリップ音を立てて離れていく海里の顔を、驚きで呆然としながら見つめる。
そんな私の耳に…多分、海里の耳にも、少し遠くから走って来る音が聞こえてきた。
『麗華には因縁なんて無いけど、個人的に類には敵対心が有るんだよ、俺は』
意味のわからない台詞を言ってニヤリと笑った海里は…。
丁度、皆が私達が見えて来るであろうタイミングで、もう一度私の後頭部に手を回した。