紅一点の最強美少女!!!
『……杏、熱い』
黒の執事服に身を包んだ類に、苦笑いを向ける。
零が嫌がってたのって、暑そうだったからなんだね。
『お前の服の方が涼しそうだな…』
『軍服も結構キッチリしてて暑いけど?』
恨めしそうな目を向けてくる類に苦笑いを返す。
だって、そうじゃん。
執事服も暑いだろうけど、軍服だって暑いんだからね。
なんなら、執事服より暑い自信あるけど…?
『……ちっ』
『何に対しての舌打ち⁉︎』
類、絶対暑いだけじゃなくて、他の理由でもイライラしてるよね?
類を怒らせることなんて…あ……あったね。
『類、雷火に怒ってるんだ?』
『……』
私の言葉には返さずに、顔を背けた類の視線を辿る。
そこには、またまた誘われて居る零の姿。
陽に至っては逃げるように遠去かって注文とってるし。
…これ、完全なる営業妨害なんじゃ?