紅一点の最強美少女!!!
将のおかげで何となく頭がすっきりした気がする。
つまり、アレか。
私が類に気に入られてる、のかは置いといて。
もしそうなら、何らかの手で私を手に入れて…って、私は物じゃない!
『……じゃ無くて…ああーっ!
全く話が前に進まない!!!』
自分にボケて突っ込んで1人で唸るなんて、ハタから見れば相当の変人だよね?!
『何だこれ、なんか物凄い面倒な事に巻き込まれてるじゃん!』
『うるせえよ、バカ女』
『自分よりもバカな奴に馬鹿なんて言われたくないわ、ボケ!』
本当に将は…何というか、ボキャブラリーが少ない!
クソ女の次はバカ女って…小学生か!
『……て、ああ! また1人で突っ込んじゃってるよッ!』
『あ、杏ちゃんちょっと落ち着こう?』
『そうだよ! ほら、深呼吸!』
頭を掻きむしった私の手を両側から抑えて、陽と零が息ぴったりな深呼吸のお手本を見せる。
そうだね、一旦落ち着かないと。
スー…ハー…と大きく息を吸って吐いて、少し落ち着きを取り戻したところで辺りを見渡す。
何気に一旦お昼タイムに入ったのか人があまり居ないし。
こりゃあ、私たちも自由に回っていいのでは?