紅一点の最強美少女!!!
『確かに、俺、お前の名前知らねえ』
『そりゃあ、言ってないしね⁉︎』
……あ、癖でつい突っ込んでしまった。
言った後に気づいても、もう遅い。
楽しそうにニヤニヤと笑みを浮かべた雷火総長と目があって、慌てて類の後ろに隠れる。
私、やっちゃった?
やっちゃったよね? だから、今私の後ろで将と夏が大爆笑してるんだよね?
……どうしよう、物凄く殴りたい。
数秒前の自分と、後ろの2人を。
『やっぱ良いキャラしてるな、お前。
確かに、こいつは気に入っても仕方ないかもしれないな、類?』
『……煩い』
後ろに隠れる私をよそに、雷火総長と類の間に火花が散る。
あ、これ、ちょっとやばいやつですか?
ここで喧嘩とか、やめてよ?!
一応、今教室にいるんだからね?
てか、私たち邪魔だよね?
営業妨害…! と辺りを見渡すと、目をハートにしてこちらを見ている、他校の女の子達。
…あら?
結構、邪魔どころかお客が増えている気がするような…?