紅一点の最強美少女!!!




『あーっ! 杏ちゃん見つけた!!』


『類‼︎ 置いていくのは酷いだろ』



何となく、類から顔を反らせずにいた私達の空気を壊すような零と将の声に、我に帰りサッと類から距離をとる。



あれだよね、類は確実に天然タラシってやつだよね?!



『あれ、杏ちゃん顔が赤いけどどうかした?』


走って来た零と将に苦笑いを浮かべながら歩いてきた夏は、ニヤリと口角を上げてそう言った。


『夏……その質問は確信犯でしょ…』



『何のことかな?』



私が睨んでも夏には痛くもかゆくもないらしい。
もうこの際、殺気でも向けてやろうか?
それとも、殴ってやろうか?


意地悪な笑みを浮かべる夏を睨みながらそう考えるも、仕返しが恐ろしいので思考を停止する。



結局私には、類にも夏にも、もちろん陽にも零にも、色んな意味で勝つ日は来ないかもしれない。



将はって?
逆に将ごときに負けてることが思いつかないくらい勝ってる自信があるよ?


あ、顔は負けるけど。

人は顔じゃないからね!



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