紅一点の最強美少女!!!
初代総長の一言で始まった交流会…もとい飲み会は。
結構すごいことになっている。
下っ端も飲みまくり、既にダウンしている人も多々だ。
「……はぁ…」
この後の片付けのことを思うと気が重くなり、ため息をついた。
「お前、何溜め息ついてんの???」
「うわっ!!!!!」
低温ボイスが耳元で囁かれ、背筋に寒気が走る。
「び、びっくりしたぁ…」
「ははっ、お前、飲まないのか?」
「私、未成年だし。飲まないから」
「ウソツケ。バリバリ飲むだろお前」
「飲ましたのはるっちゃんだからね???」
しばらくの間、声の持ち主…るっちゃんと言い争いを続ける。
「クソ女、お前飲めるのかよ!?」
そんなときでも、生意気な口をな口を利くのは勿論、将。
「お、将じゃねぇか。
どうせだったら、俺と飲み比べしねぇか?」
振り返り、意味を理解しがたいことを言ったるっちゃんに、ニヤリと笑いながら将はこの勝負を受けた。
「じゃあな、杏! 俺、飲み比べしてくる」
私の方を振り向き、るっちゃんは手を振りながら将とソファーのある方へ歩いていった。
…あの二人、何だか似ている気がする。
それが、私が二人の背中を眺めて思ったことだった。