紅一点の最強美少女!!!



そこ、私関係あるのか謎だけど。
まぁ、そっとしておこう。



夏よりも、陽と零を怒らせたほうが怖いってことを麗華の子から聞いて、意外だったからちゃんと覚えてるんだよね。



一番怒らせたらだめなのは類らしいけど、それはなんとなくわかる。


この前の飲み会の時なんか、見てるこっちが恐ろしかったもん。



あの殺気に当てられた将には、思い出すたびに可哀想だと手を合わせられるよ。



『…楽しみか? 杏』



『まぁね。そんな行事ごとは久しぶりだから。


……それに、皆居るしね』



類の質問に、いつのに始めたのか、言い争っている陽、零vs.将と。

それを止めようとしている夏を見て、笑みを浮かべながらそう言う。



こんな日常も、案外楽しいかもしれない。

去年の学校に行っていない、格好良く言えば空白の1年。
悪く言えば、暇だった1年の間は、ずっと喧嘩することが楽しいと思っていたし。




誰かと過ごして、バカみたいに笑うのは久しぶりだ。




『……そうか』


『類は? 楽しみ⁇』



『…杏が楽しみなら、俺も楽しみだな』



同じ質問で返してきた私を見て微笑んだ類の言葉に、また顔に熱が集まるのを感じて、慌てて顔をそらす。



ダメだな、これは。
当分、免疫がつくことはないかもしれない。




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