紅一点の最強美少女!!!
少し不機嫌に私の言葉を返した類。
…もしかして、さっき衣装の事で起こしちゃったから寝れなかったの?
『ごめん…類』
『……別に良い』
誤った私を見て少し口角を緩めた類は、私の頭を撫でながらそう言った。
……だからっ!
そういう事される…ていうか、女の子扱いされるのには慣れてないから!
それに加えて類にされるなんて心臓に悪い。
『杏ちゃん顔真っ赤〜♪』
『照れちゃって可愛い!』
ニヤニヤと双子揃って私をからかってきた陽と零を横目で睨みつける。
仕方ないでしょ、こんな状況。
当の本人は、私が熱でも出したんじゃないかなんて言ってる様な鈍感野郎なんだから。
『類、そろそろ放してあげないと杏ちゃん倒れちゃうよ?』
『……夏…』
夏の言葉に私を見た類は、渋々私の頭から手を放して立ち上がった。
『類、どっか行くのか?』
『……屋上』
ホッとして夏にグッと親指を立てると、楽しそうに笑った夏が口パクで何かを言った。
…聞こえない、てか、聞き取れない。