紅一点の最強美少女!!!



『杏、夏。お前らも来るだろ』


夏にもう一回と合図しようとしたのを、将の言葉が見事に遮ってくれたせいでタイミングを逃してしまった。



……恨むよ、将。


これで私にデメリットな事だったら、結構本気で蹴り飛ばしてやるからね。




『……杏』



それに、行くってどこに?

将の言葉には毎度毎度主語が入ってないから、夏にでも訳してもらわなきゃ聞き取れない!



『……杏』



『今考え中…って、類、どうかしたの?』



さっきから何度も呼んでたと言った類に誤って、いつの間にか立ち上がっていた皆に慌てて私も席を立つ。



だめだなぁ…考え事してると、周りの声なんてまるで聞こえなくなる。



良くお父さんに怒られたけど、中々治らないものなんですよね、これが。




『そう言えば、杏ちゃん今日何かあるの?』


屋上までへの大移動中…多分、はたから見れば大名行列に見えてるかもしれない。



取り敢えず、移動中に零が私の右腕に引っ付いてそう聞いてきた。



引っ付く理由なんてないとは思うけど、可愛いから許すよ…零。




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