紅一点の最強美少女!!!
『おっ…お前と同じ事言っただけだろ⁉︎』
サッと顔の血が引いて青くなりながらそう反論した将を、笑顔で見続ける。
言ったね、そんな事。
だけどそれは将の話であって、私は将の質問に返してあげたのに文句ですか。
『夏…!』
『ごめん将、これは俺にも止められそうにないよ』
将の必死の叫びにそう返した夏に、将の肩が思いっきり下がった。
…ざまあみろ。
将は馬鹿だし。
この際だから、私を怒らせると怖いって事、身をもって教えてあげないとね?
『……零、杏ちゃんの笑みが怖い』
『右に同じく!』
そう言って私から離れた双子が、類の背中に逃げ隠れた。
『……杏、もう良いだろ』
後ろに隠れた2人を見て軽くため息をついた類の言葉に、渋々将から目をそらして離れる。
…類って、双子には甘いよね?
この前、お菓子で喧嘩してた2人を怒ろうとした夏に、類がなんか言って止めてたし。
夏を止められるなんてさすが類…とか思った記憶がある。
『そう言えば…類、この文化祭で一位とったクラスは名代町に行くらしいよ』
『……名代…か』