夜の跡
三つの星
「よく来てくれましたね。三人とも。」
王女は、とてもきれいな人だった。

三個の星

とてもシンプルだけどきれいな椅子に座った王女様は、薄い黄色のドレスに身を包んでいた。
頭には小さなまるで満月みたいに丸い感じの金色に紫の星の形の宝石であろうものがついた王冠があった。
髪は腰のあたりまであり、20代そこらのアイドルになれそうなくらいきれいな顔の女の人だった。
それを見た三人は言葉にならない声を吐きだして食い入るように見ていた。
「そんなに珍しいかな?」
「い、いえ。とてもきれいでしたから。」
風鈴は心からそう言った。
王女はとてもうれしそうな顔をした後、召使たちにあるものを持ってくるように命じ、持ってこさせた。
「そなたたち三人に頼みたいことがある。」
「「「へ?」」」
三人とも同時に驚きの声をあげた。
そして王女は椅子から立ち上がると三人の前で片膝をついた。
「赤い月にいる私の姉を助けてほしい。」
そう言って三人の前に出されたのは三つの黄色い月の形のブローチだった。
そっと受け取った三人が胸にそれをつけた瞬間、黄色い光に包まれて王室から消えたのであった。
「お願いします。どうか、姉を・・・暁姉さんを・・・」
王女は消えかけた光に頭を下げた・・・


三人は元の路地の前に戻っていた。
「なんだったんだ?」
「なんか変わったんじゃないかな?」
二人は気づいた。
風鈴がいないことに。
「「風鈴!!」」
『風鈴様は武器をお考えなさっています。すぐにお戻りになりますよ。』
楓のブローチがしゃべった。
二人は自分のブローチを見た。
そして触れた瞬間見たこともない空間にいた。
「どこだここ?」
「流季!あそこに風鈴が!」
楓が指さした方には風鈴がいた。
風鈴の手の中で何かが光った。
光が消えたのと同時に小さな紫のバラのキーホルダーと小さな紫の妖精が現れた


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