僕は男だ‼
先輩につられて入る。
そこはまさに宮殿。
あにぃ...どこまで金使ってんの?!
あんぐりしている僕と拓也なんて気にもとめず、先輩はエレベーターに乗る。
「わっ!待って」
慌てて入る。
「一年は四階。」
エレベーター独特の浮遊感に心を弾ませていると、チンっと鳴ってエレベーターは止まり、先輩はそういってエレベーターのそとに出た。
「え?せんぱ」
困惑した声を出す拓也をよそに先輩は、
「バーイ」
手を降って僕たちの視線から消えた。
具体的に言えば扉がしまった。
一時の沈黙、またエレベーターはゆっくりと上がっていく。
「俺、時雨先輩が良くわかんねぇ」
「珍しく僕も同感だ。」
四階まで上ったエレベーターは音をたてて開いた。
そこには、.....あの人がいた。