ヴァンパイヤが総長に恋をした
「車は門の外に止めてあるわよ?
疾風君がまだらしいから、
先に乗ってもいいわよ?」
今、玄関のドアが開いてることに気づいた
『え、いや…その…。
お、落とし穴とか、ないよね?』
「…プッ…はははっ!
そうかそうか、優良ちゃん、初めて外歩くもんなぁ?
心配だよな?」
この年で、意外に恥ずかしい…
〔私が車までついていきます〕
「美野子、よろしく頼むわ」
〔わかりました。優良様、行きましょう〕
『は、はい…』
外の地面って、家の床とおんなじなのかな?
どんな、感じなんだろう
ソッと外の地面に足をおく
『…家より少しかたい…』
〔クスクスッ。家の床は、絨毯ひいてあるから、すこし柔らかいのよ?
外は、石だから、かたいのよ♪〕
『へぇ~』
石なら、落とし穴はないよね
そう思っていても、恐る恐る、一歩とまた一歩と歩く
〔優良様、赤ちゃんみたい〕
『ち、違う』
あ、でも、すこしなれてきたかも
〔恐る恐る歩いてるから、そう見えるのよ。
会場では、きちんとね?〕