ヴァンパイヤが総長に恋をした
怖くなかったんだけど…
視線とか、人の多さとか、檻の中では、絶対にあり得ない事がこの頃多くて…
学校でも、ギリギリヤバかったし
「優良?」
『え、えっと…。大勢のところは、なれてなくて…
囲まれる事とか、大勢の視線が当たったりとか、そう言うのが、なくて…
というか、人間とのふれあいがなくて、
なれてなかっただけだよ』
「そうだったのか…」
「「ごめんね。いきなり連れて来ちゃって…」」
「すいませんでした…」
ズズッ
『いいよ?教えなかったの、私だし…』
「ゴミちょうだいね」
『え?いいよ。自分で持ち帰る』
「こう言うのは、俺の仕事」
あ。そうだった。淳、使用人だったじゃん
忘れてた
淳がパックを自分から取った
みんなをみると、なにやら会話中。
「じゃあ、優良ちゃんには、"姫"、無理かなぁ…」ボソッ
「でも、姫にしなければ、狙われますよ」ボソッ
「それもそうだよねぇ…」ボソッ
「聞いてみればいいんじゃねーの?」ボソッ
聞こえてるよ。バッチリと。
地獄耳だから