ヴァンパイヤが総長に恋をした
〔あぁ。その金髪の少女なら、
男二人とあの路地に入ってったよ
少女のほうは嫌そうだったねぇ〕
かき氷を売っているおじさんが、
日当たりが良い路地を指差した
クンクンっ
優良の匂いがする
やべぇな
血の匂いもするぞ
「ありがとうございました」
ペコリとお礼をして、路地に気配を消してのぞいてみた
〔なぁ、こいつ気絶してね?〕
〔俺達が、怖くなったんじゃねーの?
それより、はやくしようぜ〕
いたっ!!!
っ!!やべぇ。ほんとやべぇ
優良の頬から、血が、にじみでている
冷やさねぇとあぶねぇぞ
「おい。てめぇら、そいつ返せよ」
〔っ!!やべぇ。お前がぐずぐずしてるからだろうが!!〕
〔いいや、お前だろ!!〕
ばかなのか?こいつら
ドスッ ドズッ
ふぅ