イタズラなオオカミ

「お前のように
ドジで反応が面白い女は見たことない。
今もお前の顔見てるだけでも面白いしな」


光太郎はニヤニヤしながらあたしを見下す(見下してるって)



「あたしは犬じゃありません」


「わかってるさ」


「だったら言いますけど、あなたとは付き合いませんからね」


むっとする光太郎。
そうだろう~そうだろう。
今まで女に断られたことなんて、ないと思うもの。


車が止まった。


「どこ行くんですか?」


「ついて来い」


光太郎は、またまたあたしの腕を掴むと
車から引きずりおろした。

目の前に豪華なショーウィンドーが仁王立ちしてる。


なんじゃ、この店は?


考える暇も与えられず、あたしは店に連れ込まれた。

店の中から豪華なマダムが出てきて光太郎に挨拶した。

それからあたしはマネキンのようにドレスを何着も着せられた。





< 17 / 20 >

この作品をシェア

pagetop