イタズラなオオカミ

固まったあたしはヘビに睨まれたカエル。

そのまま立っていた。


「おい、さっさとどけよ」


いらついた小さな細い目が
あたしを突き飛ばす。



バランスを崩したあたしはよろけ
誰かにぶつかった。



「あっ、ごめんなさい」



目の前には誰かの胸。


謝ろうと顔を上げた。




やっぱり大都会は違う。

まるで雑誌から抜け出てきた

モデルのような男子が

あたしの目の前に立っていた。






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