イタズラなオオカミ
よくわからないまま連れられるあたし。

なんだか夢見心地。

大都会は凄いよ。

いきなりドラマみたいな展開になるんもだん。


こういうの映画で見た事あるよ。

かっこいい男子に助けられたヒロインは

恋に落ち・・・ハッピーエンド。


むふふふ・・・

ただいまあたし、妄想中。


たくさんの生徒があたしを追い抜いていく。


いきなり頬をむぎゅっと捕まれた。



「お前さぁ、立ったまま寝てるのか?」


聞き覚えのある声へ顔を向けた。

いきなり視界に入ったハンサムな顔。


これは妄想?それとも現実?



「学校行かないのかよ」


「はっ?」


「カエルみたいな大きな目をして俺を見るな。
急がないと遅刻する」


「はい!」


腕時計を見ると8時30分近く。


きゃ~~転校初日から遅刻はやばい。


あたしは校門への長い坂をダッシュで駆け上がった。





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