イバラの王宮
しかし、彼女には大きな秘密があった
お茶会も終わり、自室の扉を開く
「ねぇ!ユアン!私…今日もちゃんと姫様できてた…?」
「ええ、今日もちゃんと冷酷非情の王女様でしたよ」
「良かった…」
そう、彼女は冷酷非情の仮面を被ったただの少女なのだ
ユアンというのは彼女の侍従であり、唯一彼女が本性を見せている人である
「ねぇ…ユアン…私は皆をちゃんと正しく導けているのかな…」
「正しいかどうかなんて、誰にも分かりませんよ。」
「そう…」
「ただ、私個人としては正しいと思いますよ
いつだってフウアン様が選ぶ道は私の正しい道ですから」
「…ユアンはいつも優しすぎるわ」
「…私は本音を言ったまでです
そうそう、今日も手紙が届いてますよ」