神様、どうかこの人達に幸福を


「シャーロットー?」




部屋に入ると綺麗な書斎であの人が使っているかと不思議に思った

奥には血がこびり付いた鉄の扉がある

あそこの部屋なら使ってそうだけど




「私はシャーロットじゃありません!!瑠姫って名前です!!」


返事をしたのは喋り方、雰囲気、まるでさっきとは違う探偵服の女の子だった

探偵服の女の子は双子なのか私は、疑問に思っていると




「いつの間にか戻ってる...」





ボソりと赤髪の少女が呟いた

戻ってる...?




「あの...探偵服の子は、双子なんですか?」




「ん?あー…シャーロットはね二重人格だから...これ瑠姫には内緒だよ?」





赤髪の男の人に耳元で言われ妖艶な声に

イタズラっ子のように笑うものだから私は真っ赤になった

男慣れしていない

私には、この人の言動や行動は刺激が強過ぎる




「悠亜ちゃん、そろそろ始めようか?」





声がしたほうを向いてみると赤髪の少女が男の人を鎖に繋げていて

殺人試験というものを始めるみたいだけど名前が物騒な物だから

正直、不安しかない





「ちょ...ハサミさん!!私の書斎の隣の意味の分からない部屋で何してるんですか!?」





早口で探偵服の少女はそう言った

噛まずに言えた事に拍手したいくらいの早口で





「瑠姫がここにいると色々面倒だよね」




そうボソッと呟いたかと思うと





『パァーンッ!!!!!!』





探偵服の少女を強く平手打ちしたものだから

私は、驚きのあまり言葉が出なかった
< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop