恋の掟
理由
【ブラックレイン】
『うぜぇ…』
「口答えできると思ってんの?」
『ふざけんな。』
「殺されたくなかったら失せろ…」
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〔学校〕
『ゆづ!!!』
慌てて裕月の教室に入ってきたのは、亜梨紗だ。
『ねぇ、起きて!!!やばいんだって!!!』
机に顔を伏せ、寝ている裕月を叩き起こした。
「うるさい。」
そう言うと、また顔を伏せた。
呆れた亜梨紗は無理矢理、腕を掴み屋上へと連れて行った。
〔屋上〕
屋上につくと、見えたのは恭と圭佑。
「あんたら何?気持ちよく寝てたんだけど。」
少しの沈黙の後、恭がやっと口を開いた。
『ブラックレインが動き出した。』
『そろそろ俺らもやばいよな…』
圭佑が続けた。
『なんかわかんねぇけど、平凡に終わる気がしない。』
圭佑にそう言われた裕月は1つ気になっていた。
ブラックレインが動き出したことなんて、どうでもよかった。
ただ気になったのは…
―――松永僚央
裕月は黙って携帯を取り出し、電話をかけた。
相手は、豪…
「今日どうしても集まりたい。」
そう告げて、電話を切った。
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