幸せの結末
立花くんが帰ると、翔は私を離して自分の席に戻りながら、
帰るか…と言って私を見つめる。

『あっ。でもまだ途中じゃないの?』

翔の机に目を向けると、

『今日は、お前と話さなきゃいけないと思ってたから早々に終わらせてたんだよ。』

そう言って机の上の書類を片付け帰る準備を始める。

準備が終わると私の手を引き歩きだす。

『まだ会社の中だから。』

手を離そうとする私に

『不安なんだ。手を離したら、お前がいなくなりそうで。』

翔は、そう言って私の手をぎゅっと握りしめた。
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