幸せの結末
理由
手を繋いだまま会社の近くにあるスーパーで買い物をしてマンションに帰る。

着替えを済ませリビングに行くと、翔はキッチンで玉ねぎを刻んでいた。

キッチンに入り私がやるよと声をかけると

『いや。今日は、俺が作る。お前は座ってゆっくりしとけ。』

そう言って私をキッチンから追い出した。

ソファーに座り、キッチンにいる翔のことを見つめていたはずだった。

『…華。由華。』

肩を揺さぶられ目を開けると翔が心配そうな顔で私を見ていた。

『ごめんなさい。寝ちゃったみたい…。』

『体調悪いわけじゃないよな?大丈夫か?』

『うん。最近、あまり寝れなかったから。』

『寝れなかった?俺、そんなに夜、がんばったっけ?寝不足になるほど、お前のこと抱いてない気がするけど…。まぁいいや。とりあえず食べよ。話は後でな。』

テーブルには、翔が作った、形の崩れたオムライスとスープが置いてあった。

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