叶わない恋-男目線-
店の中で沙織は
ずっと何かを考えているようだった。
何か悩み事でもあるのか…
それとも…つまらないのか…
不安な気持ちが溢れる。
はっ…俺らしくないな…
なんて、笑ってしまう。
気にしないようにしたものの
やっぱり気になった俺は
『沙織?』
と声をかけた。
沙織「え?あ、すみません…」
考え事をしていたのか
ハッとする彼女。
『いや、いいんだ…
つまらないか…?』
情けない。
女に弱いところを見せるなんて。
初めてだ。。
沙織「そんなことは!!」
彼女の優しさが目に染みる。
『そうか…それはよかった…
食事は適当に頼んでしまったよ』
沙織「あ、ありがとうございます」
そう微笑んだ彼女を
愛おしそうに見ていたことを
俺は自分自身でも気づかなかった。