叶わない恋-男目線-
そして、僕は今、
康介さんのもとへ向かっている。
報告するためだ。
噂とはほんとに広がるのが
早くて…
廊下ですれ違う度に、
《おめでとう》
と言われた。
『康介さん、
沙織さんと婚約させていただきます』
一瞬目を見開く彼。
康介「心からの祝福はできねぇけど…
必ず幸せにしてやってくれ…!!」
と、頭を下げてくる。
『約束はできませんが…
僕の全てを彼女に捧げたいと
思います』
すると、安心した笑みで
康介「あぁ、ありがとう」
そう言った。
康介「それから、
来世は沙織は俺のもんだからな!」
なるほど、
沙織さんが言ってたのは
このことだったのかな?
2人だけの秘密の約束。
僕もそれが叶うことを
願いますよ。
悔しいけど、
あの2人は運命の糸で結ばれてるから。