秘密の記憶は恋の契約
12月のとある土曜日。

あともう少しでクリスマス。

私と綾部くんは、千葉県にあるテーマパークにデートで訪れていた。

「やっぱり、この時期に来るのはいいよね」

「まあ・・・雰囲気あるしキレイだよな」

「うん」

まさにここはクリスマス一色。

イルミネーションがない昼間でも、あちこちに施されたクリスマスの演出で、パーク全体がキラキラと輝いている。

「でも、すげー人だな・・・」

「うん。予想はしてたけど」

「まあ・・・今日は泊まりだし。遊び疲れてもすぐ休めるからな」

「うん!」

今日の計画を立てたのは、今からちょうど2週間前。

時期も時期だし、ホテルはどこも予約がいっぱいだったけど。

3日前、キャンセルが出たとの連絡を受けて、私たちは無事、ホテルを予約することが出来た。

「じゃあ・・・夜も安心だもんね。せっかくだし、一日満喫しよう!」

「そうだな」

私たちはそう言って、足取り軽くパークの中を歩いて行った。







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