最高の恋の見つけ方
「愛って難しい」


「何ほれ?」


ゆいがお弁当の卵焼きをほうばりながら、聞いてきた。


「私って、駄目な女だよね?」


「純さんと、葵くんのこと言ってんの?」


「どっちも好きとか、異常だよね?」


「まあ、普通じぁないかもしれないけど、異常では無いんじゃないの?」


「じゃあ、なんなんだろ?」


「まあ、一般には、気が多いとか、淫乱とか言うんじゃない?って、ごめん、言っちゃった」



ゆいは箸を置いて、私を直視した。



「絵里、あんた、今月中に決着つけな、淫乱になりたくなかったら、それ以上長引かせちゃ駄目だよ」


「わかってる」


ゆいはちょっと涙目になった私の頭をポンポンした。


「はぁ、ゆいが男だったら、私はゆいを選ぶよ」


ゆいが少しわらった。


「ゆいの方こそ、そうたさんとは進展あったの?」




「うん、受験の相談とか、してるだけだよ、あの人、真面目でさ、実験がどうのとか、モルモットのねずみに名前をつけたとかしか喋らないんだもん」


「凄い、惚れちゃうかも」




「あと、銀河の名前、教えてくれた、大マゼラン雲だとか、アンドロメダだとか」



「ふうん、良い人ね」


「そうだね」



チャイムがなって私たちの 昼休みは終わりを告げた。


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