最高の恋の見つけ方
私をじっと見つめる純の目がつらい。



「もう、決めたことだから、さよならだよ」


私は目をそらして、そう言った。



「そんなに簡単に別れられると思うの?」



「思うよ、どっちかが、気が変わったら、おわりだから」



「言ったでしょ、絵里はもう俺の物だって」



「私は同意してないよ」




「そんなに簡単に、手放さないから、俺」



純は私から、目を逸らしてくれない。



「もう、帰ろう。受験勉強しなきゃいけないんだから」




「交渉決裂だね、絵里はまだ俺の彼女だよ」




「今まで彼女だなんて、言ったことなかったくせに」



ずるいんだね、っと言おうとして、やめた。




「絵里は俺の恋人だと思ってたよ」




「嘘つき」



「嘘じゃないし」



「帰ろう」



「いいよ」


冬の海は寒くて、心の底から冷え込んだ。無理やり手を繋がれて、沈む夕日を見ていた。









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