最高の恋の見つけ方
18歳のクリスマスイブは、悲しい夢で始まった。


それでも、気を取直して、クリスマスケーキを買いに行くことにした。


毎年、ケーキを買いに行くのは、私の仕事だから。


みんな大好きな、苺のショートケーキ。それとも今年は、大人っぽく、チョコレートケーキにしようか?


気分が乗ってきて、足取りが軽くなる。

私は甘いものには、目が無いのだ。


遠くから、仲の良さそうなカップルが歩いてくる。



嫌な予感は、確信に変わる。お隣さん故の悲劇。



葵くんと、桜さんだ。


手を繋いで、笑顔の二人。とても似合っている。


桜さんは、私に気付いて、少し、会釈してくれた。感じのいい女の子なのだ。

直接の面識はないけれど、きっと、私が桜さんを知ってるように、桜さんも、私が葵くんの元カノなのを知っているのだろう。
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