最高の恋の見つけ方
それから、私は葵くんを見た。こんなに近距離で葵くんの顔を見たのは、1ヶ月以上ぶりだ。別れてから、遠くから葵くんを盗み見ることしか、なかったから。



勇気をだして、少し、笑いかけてみた。



葵くんは、まるで、私が見えてないみたいに、桜さんと笑いあったり、前を見たりする。



そのまま、すれ違う私と、葵くん。



私、透明人間になったんだ。


呟いて、泣いた。


葵くん、かっこよかったな。


私と別れて、良かったんだね。私、嬉しいよ。



ぶつぶつ独り言を言う自分が可笑しい。



私は、ケーキを買って、家に帰った。結局、チョコレートケーキを選んだ。


ケーキは、家族に好評だった。
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