最高の恋の見つけ方
「え、私?」



「絵里だって、本当は、わかってるんじゃない?」



「何が?」



ちょっと、寂しそうな葵くん。



「絵里は、やっぱりあの人が好きになったんでしょ」


私は、首を振った。



「分からない、でもあれから、一度も会ってないの。葵くんがいないと、私はうまく心のバランスが保てない」



「それは、多分、新しいことに踏み出すのが怖いだけだよ」



「新しいこと?」




「俺たちは、過去で、あの人と絵里は、もしかして、未来に繋がってるのかもしれない」


暗い部屋で、私たち二人は、昔みたいに、肩を寄せあった。



「いつか、いつかまた、葵くんと普通に話せるようになるのかな?」



「うーん、今は無理だよ。色々」



「でもいつか」



「いつか、大人になったとき、二人して、お互いの奥さんとか、旦那さんとか、子供連れて実家に帰ったとき、皆で笑い会えるような日がきたらいいね」
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