最高の恋の見つけ方
しゃべる前に、ちょっと考える純。言葉を選んでいるのかもしれない。
「絵里は、結構優等生で、礼儀正しいけど、内面は結構いらいらしてるの、わかった」
「そうだったよ、限界だった。何もかも、ぶち壊して、家出したいって思ってた」
「今は、もう大丈夫なの?」
「今は、全部なくなったから、逃げる必要ないの」
「悲しい?」
「うーん。私、でも幸せだよ、今」
悲しくないとは言わなかった。
富士山が遠くに見える。まだ雪が一杯積もってる。私の心も、まだ凍ってる部分が一杯あるけど、少しづつ、溶けていったらいいな。